B 無愛想だったといった印象を持っている
C 親切だったといった印象を持っている
D 乱暴だったといった印象を持っている
文章Ⅲ
植物のにおい
わさび?大蒜?レモンなどの植物のにおいは、蝿?鼠などの小動物にも、いろいろな種類の植物にも、強い影響を与えることが分かってきた。また、紫蘇?大根?玉葱などのにおいも、かびの繁殖を抑えたり、小動物を弱らせたりする作用をもつことが分かった。
(56)椿の花粉に玉葱や大蒜のにおいを当てたときには、たいへん注目すべき事実が見られた。生長中の花粉に、玉葱のにおいを一秒間当てただけで、一時的にではあるが、花粉管の生長は停止した。五?六秒間当てると、生長が完全に止まったあと、花粉管の先端が風船のようにふくれてきた。57このような現象はたいへん珍しいことで、成長中の花粉に大量の放射線を照射したときの花粉管の状態とよく似ていた。
植物は、太陽の光を用いて、自分で澱粉などの栄養分を合成しているので、動物のように他の生物を食べる必要はない。しかし、自分の体を食べに来る動物からは身を守る必要がある。植物を食べに来た動物は、その植物の周りに自分に害になるようなにおいが[注1]立ちこめていると、敬遠して逃げ(58)。無理に植物の体に食いついたりすると、強いにおいの作用で動けなくなってしまう。また、枝が折れたり葉が[注2]ちぎれたりしてきたとき、においは、傷口から侵入しようとする細菌類を撃退する役割を果たす。植物のにおいは、59彼らが進化の過程で身につけた、自衛のための武器の一種だったのである。
[注1] 立ち込める:弥漫
[注2] ちぎれる:破碎
問題:
56.( )に入れる言葉として、次のどれが適当なのか。
A つまり B なぜなら
C さらに D すると
57.「このような現象」とは、どんな現象なのか。
A わさび?大蒜?レモンなどの植物は強いにおいを持っていること
B 椿の花粉管の生長は一時的に停止し、さらに生長が止まったあと、花粉管の先端が風船のように膨れ上がったこと
C 大蒜?玉葱などの植物のにおいは、かびの繁殖をおさえたり、小動物を弱らせたりする作用を持つこと
D 成長中の花粉に大量の放射線を照射したときの花粉管の状態
58.( )に入れる表現として、次のどれが適当なのか。
A 出すまい B 出した
C 出るだろう D 出すだろう
59.「彼ら」は何を指しているのか。
A 植物 B におい
C 動物 D 細菌類
60.この文章で、筆者は、植物のにおいが持つ働きについて、どんな結論を出しているのか。
A いろいろな小さな動植物に強い影響を与えられる
B かびの繁殖をおさえたり、小動物を弱らせたりする作用を持っている
C 傷口から侵入しようとする細菌類を撃退する役割を持っている
D 自衛のための武器
四、 空欄埋め
次の文章の( )に入れるのに最も適当なものをそれぞれA、B、C、Dから一つ選んで、解答カードに書きなさい。(1点×10=10点)
現在、[注1]バブル崩壊の影響(61)労働時間はだいぶ短縮されたが、朝早く家(62)出て、深夜に帰宅する会社員は少なくない。土?日曜日もゴルフの接待で出かけ、子供と接する機会も少ない。(63)、親子のコミュニケーションがうまく行かなくなってしまうこともあるそうだ。サラリーマン(64)家庭と仕事の両立は悩みのタネとなっている。